記銘力(きめいりょく)とは?

認知症には様々なタイプがあるが、認知症の症状と言えば、まずは「記憶障害」だろう。

 

記憶障害というのは簡単に言うと、

  • 記憶を思い出すことができない
  • 新しくモノを覚えることができない
ということに尽きる。

 

記憶を思い出すことができないとは、頭の中にあるはずの記憶を、引き出してくることができないということで、「アウトプットができない」ってことだ。

 

新しくモノを覚えることができないとは、頭の中に情報を刻み込めないということで、「インプットができない」って事だ。

 

記憶というのは実は、このインプット/アウトプットが、繰り返されることで定着するのだが、認知症の場合は「インプットできない」というところが大きな問題らしい。

 

この情報をインプットする力のことを、特に「記銘力」(きめいりょく)と呼ぶ。

 

この記銘力の要となるのが、脳の海馬(かいば)と呼ばれる器官だ。

 

情報は海馬を通して、側頭葉などにある神経細胞に刻まれる。

 

ところがアルツハイマー病になると、脳の海馬が変性し萎縮して、情報を記憶として刻み込めない。

 

つまり記銘力が衰えてしまっているので、記憶として情報が残っていないわけだ。

 

記憶ができていないのであれば、それを思い出せないのも当然で、アルツハイマー病は物忘れ病と言うより、モノが覚えられない病ってことらしい。

 



記憶障害と見当識障害

アルツハイマー病では、脳の海馬という器官が萎縮し、記銘力が衰えるという。

 

記銘力というのは、情報を記憶として刻み込む力で、「物覚え力」ということだ。

 

モノを覚える力が衰えるので、最近の記憶が残っていない。

 

残っていない記憶は、思い出せるはずもないが、現象としては「物忘れ」と同じになる。

 

一方、今日が何月何日で、自分が今いる場所がどこなのかが、さっぱり分からなくなる「見当識(けんとうしき)障害」というのもある。

 

見当識障害は、アルツハイマー病が進めば、だんだん出てくる症状らしい。

 

どのような症状が出るのかというと、たとえば子供が親を自分の家に引き取っても、「家に帰らなきゃ」と言って出かけようとする。

 

家だと分かっていた場合でも、外出すると家まで戻ってこれなくなる場合もある。

 

また知り合いに会っても、全く覚えていない。

 

ヒドい状態になると、自分の子供を見ても、誰なのかが分からなかったりする。

 

というのも見当識障害では、しっかり覚えているはずの情報が、消え失せてしまって、思い出せないらしい。

 

夜になると家に帰ろうとする患者の場合、引っ越したという記憶が消え失せている。

 

そのため、今いる場所は自分の家ではなく、帰るべき場所が他にあると感じているらしい。

 

また自分の子供が分からないケースでは、子供が成長して大人になった記憶が消えていて、子供が小さかった頃のことしか覚えていない。

 

そのため、成長して大人になった子供を見ても「どちらさんですか?」という風になるらしい。

 

これこそ本当の「物忘れ病」ってことだ。

 

因みに情報を記憶する際には海馬が働くが、記憶を思い出すときには海馬は働かない

 

なので記憶障害と見当識障害は別の症状で、対処法も当然違うと考えた方が良さそうだ。

 


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